◎原伴由 助役 内田議員の御質問の中で、湘南ライフタウンの市境問題についてお答えをさせていただきたいと存じます。
 湘南ライフタウンの市境問題につきましては、昭和46年、当時の茅ヶ崎市、藤沢市両市長間の間で締結されました協議書、さらにこの協議書に基づく覚書によりまして、予定線で境界変更を行うことを既に決定をいたしております。しかしながら、事業の進捗や入居が進むにつれまして、地区住民から両市に対しまして、市境問題に対するさまざまな陳情が当時出されました。こうした中で公共施設の利用などに関して、地域住民の日常生活に不便をできるだけおかけしないようにということで両市で協議を図るとともに、市境問題についても専門部会を設けて協議を行ってきたところでございます。しかしながら、突然藤沢市から、予定線で茅ヶ崎市へ編入する地区の住民をそのまま藤沢市に残すという、いわゆる変形調整案で市境変更ができないかということ、そういう申し出がございました。本市といたしましては予定線による解決を基本としておりまして、当然これは法的にも有効な両市間の市長が締結をしたものですので、この解決を基本として協議に臨んできたわけであり、当初予定線は等積交換を基本としており、変形調整案では、これも非常に不当なことですけれども、一方的に本市が9ヘクタール減少することとなり、このような藤沢市からの不当な申し出に対しましては到底受け入れることができないものでございます。
 こうした経緯の中で平成4年12月に、両市境は当分の間現行市境とする、こういう覚書を両市で締結をしたところであり、その後、今日まで湘南ライフタウン行政協力研究会を通じまして行政協力や市境問題の解決に努めてきたところでございます。しかしながら、現在も茅ヶ崎市は予定線、藤沢市は変形調整案による解決を目指して協議に臨んでおります。最終的な解決を見出せない状況でありますが、解決の基本は、一度藤沢市が、法的な根拠のない変形調整案を取り下げて、当初の法的な根拠のある予定線に立ち返って協議を行うことにあると考えております。今後も解決に当たっては、本市といたしましては、当初の予定線による市境変更の考えに変更はございません。しかし、解決までには相当時間が要することが考えられますので、解決までの期間、当該地区の住民に御不便をかけないよう今後も両市の行政協力を推進するとともに、今後ともに藤沢市とよく話し合いながら、早期解決の道を模索してまいりたいと存じております。
 この市境問題に対しましては、さきの議会でも陳情等で何度か御協議をいただきましたところでございますけれども、やはり行政対行政の問題として、譲れる問題と譲れない問題がございます。当然私どもも、そこに住んでいる住民の方々の御不便とか、あるいは利害関係というのは尊重しなければならないことは重々承知をしております。しかし、この市境という問題になりますと、そこに住んでいる住民の総意だとか意思だけで決定できるものではないと考えております。当然これは茅ヶ崎市全体の問題でございます。茅ヶ崎市が不当に茅ヶ崎市の市益を侵害されるということを見過ごすということは、茅ヶ崎市民の誇り、名誉、利害、あるいは茅ヶ崎市そのものの存続にかかわる、最も根幹にかかわる基本的な問題でございますので、この件につきましては、議員さんにおかれましても十分に御了解をいただきたいと存じます。